秋津温泉(仏題:La Source thermale d’Akitsu)(1962)を見て来ました。吉田喜重監督の経歴を見ると、文学部仏文科を卒業したり、フランス政府より芸術文芸勲章を送られたり、フランスとの関わりが強いようです。ポンピドゥーセンターでは、3月25日〜5月19日まで、吉田喜重回顧映画祭(RÉTROSPECTIVE INTÉGRALE KIJU YOSHIDA)が開催されていています。監督も夫人と共にパリを訪れていて、舞台挨拶とかもしているそうです。また、ポンピドゥーセンターのサイトによると、ポンピドゥーセンターの新館長は、日本の芸術作品を展示することに積極的なようです。
作品は心に残るモノでした。終戦の風景から始まる作品なのですが、映画公開が終戦17年後ということで、当時の観客にはまだ記憶が鮮明に残っていたんだと思います。良い作品なので、周りの観客の反応もかなり良かったと思います。ちらちらと、フランス語の字幕を見ていましたが、かなりの日本通でも細部まで作品を理解するのは難しいように感じました。特に、「木綿のような女だよ」という台詞は、フランス語にすると「コットンのような」になってしまいます。絹と木綿のイメージの違いまでを頭に入れておかないと、理解できない感覚だと思います。
2 件のコメント:
昔、35年以上前、「エロス+虐殺」を観たことある。多分ATG映画だろう。大杉栄が、自由恋愛という名目の三角関係(伊藤野枝)のこじれで新聞記者神近市子(戦後、衆議院議員ダヨ)に日陰茶屋というところで刺される。神近さんは映画にせいで入院したハズ。大杉・野枝の長女(エマ)が出てきたり、大杉の弟子でエマら子供の面倒をみた和田久太郎などがでてくる(松下竜一に「久さん伝」という鎮魂の伝記がある)。そう云えば大杉はパリの刑務所に入った時、エマへの歌を作ったと、「日本脱出記」にあったように思う。・・・この映画館、前に深夜映画やってたとこと同じ?
エロス+虐殺はポスターにも出てたし、今回の目玉みたいな感じだよ。機会があったら見てみたいな〜と思ってるんだけど。映画館は前に夜通しWONG KAR WAIを見たところと同じところ。スルドイな。
http://www.sfc.wide.ad.jp/~tu-ka/weblog/archives/2007/12/wong_kar_wai.html
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